見落としがちな施設探しのポイント3選

障がい児支援施設

入所に向けて施設探しの冬

春が近づいてきました。新年度から通所施設の利用を検討している方は、いくつかの施設を見学し始めている頃かもしれません。今回は、施設を検討するうえでのポイントを考えていきます。

わたしが放課後等デイサービスで勤務していた際、新入生の見学は年明けから増え始め、2月3月にピークを迎えました。新規受け入れのキャンセル待ちや、早めに締切る施設もあるため、施設ごとにスケジュールは異なります。

まず、施設を選ぶうえで考えたいのが利用の目的。放課後の預け先として利用したいのか、学習面のサポートが必要なのか、家庭によって利用の目的は異なります。それぞれの施設には特性があり、運動や学習などに特化した施設、穏やかに過ごすことを目的とした預かり型の施設、集団指導、個別指導を行う施設などがあり、詳しくは以前の記事で紹介しています。

子どもの感覚を大切に

1.どのような支援が必要なのかということも大切ですが、個人的には子どもが穏やかに過ごせることが、なにより重要ではないかと感じています。それは、単に預かり型の施設をすすめるという意味ではありません。プログラムに沿って療育に取り組む施設などでも、子どもにあった施設では、穏やかな気持ちで過ごせすことができます。

通常の学校生活で疲れているなか、放課後の活動は負担が大きいものです。無理をさせ過ぎると逆効果になるため、子どもが通いたいと思える施設を検討するとよいでしょう。また、ソーシャルスキルトレーニング(SST)、療育などは、よく聞く言葉ですが、その質にも大きな差があります。見学や体験を通して、実際の取り組みや活動内容についてよく理解し、必要な支援を受けられる施設を探してみてください。

施設環境もチェックポイント

2.そして、環境面も重要なポイントです。たとえば飛び出し癖のない子どもでも、慣れない環境でうまくいかないことがあると、教室を飛び出してしまうことがあるかもしれません。

子どもが簡単に開けられないように施錠されているか、十分な活動スペースは確保されているか、パニックになってしまったとき、クールダウンできるスペースはあるのかなども確認できるとよいです。

また、学年や男女比、障がいの程度に、偏りのある施設も多いため、こちらも確認しておくことをおすすめします。送迎がある預かり型の施設では、障がいが重い子どもが多い傾向にあります。また、集団療育を行う施設は低学年の子どもが多く、高学年では居心地が悪いと感じることもあります。もちろん、同じ学年や課題が揃っていればよいというわけではありませんが、実際に通所している子どもの様子も含めて参考にした方がよいと思います。

3.最後に入所前に料金制度についても確認しておくとよいでしょう。利用料は上限額が決められていますが、その他に送迎、テキスト、おやつ、イベント代など、別途料金が発生する施設もあるため、事前に確認しておくと安心です。

基本的に体験や見学は、複数回可能なので納得のいく施設選びをしてほしいと思います。また、複数の施設を併用したり、途中で利用回数を変更したりすることもできるため、様子を見ながら子どもにあった利用法を検討していくのもよいかもしれません。

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