施設によってさまざま。入所体験で子どもにあった施設選びを

障がい児支援施設

施設によって異なる雰囲気や取り組み

前回は「放課後等デイサービス」の概要について紹介しました。今回は、実際にわたしが体験して感じた施設の雰囲気などについてお話しします。

現在、こうした施設は年々増加していますが、それぞれに特色があります。たとえば身体を動かしながらコミュニケーションスキルの向上を図るなど、運動療育を中心としたプログラムを実施する施設や、塾型、預かり型などです。塾型は学習支援に特化したサービスを提供していて、その多くが特別支援学校の受験対策も行っています。一般的な学習塾との違いは教科指導だけでなく、ソーシャルスキルトレーニング(SST)などの療育も行っています。一方、預かり型は障がい児を対象とした学童保育のようなイメージ。通常の学童保育に通所しづらかったり、中学生以上で放課後を過ごす場所がなかったりする子どもが通っています。
※実際、施設には”〇〇型”といった定義はなく、特色を表すために表現しています。

地域性・子ども・職員の個性が表れる

わたしは、全国にフランチャイズ展開している施設のオープン1ヵ月前に就職しました。数ある施設のなかで、本施設を選んだ理由は「キッズファースト」の理念を大切にしていて、フランチャイズ施設でも研修制度が整っていたからです。こちらではソーシャルスキルや、コミュニケーションスキルの向上に注力したトレーニングを行っているのが特徴。フランチャイズも直営と同様に、大まかな方針は本社に基づいていますが、施設によって雰囲気や取り組みが異なります。

わたしは自社、他社を含め、複数の施設で研修などを受けましたが、地域性や通所する子どもたちの個性、職員の個性などで、それぞれのカラーが出るように思いました。

大切な時間を過ごす施設選びは慎重に

たとえば、ある企業の直営施設では、基本的に送迎を行っていませんが、フランチャイズ施設では独自で送迎を行っているところもあります。こうしたフランチャイズ展開している施設は多く、1つのエリアのなかに複数の施設を保有する企業もあります。

その際は、自宅からの距離だけで施設を決めるのではなく、実際に教室を見学されることをおすすめします。対象年齢を同条件としていても、タイミングによって集中する年齢層が異なります。また、子どもたちが伸び伸びと過ごす環境を優先しすぎるあまり、DVDを見せるだけ、ゲームをさせるだけの施設が多くなっているのも問題視されているのが現状です。実際に子どもが施設を訪れたときの様子や、保護者の考える教育方針などを考慮して検討するとよいと思います。

受給者証に記載されたサービスの利用日数内であれば、複数の施設を併用することも可能です。そうした制度を利用して、いくつかの施設を入所体験してみるのもよいでしょう。それぞれ居心地のよい環境、気の合う仲間、信頼できる職員、個性を伸ばせる場所が見つかることを願っています。

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